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2012年01月23日

ブログのはなし

このブログを書くようになって一年がたちました。
じつはわたくし、あまり文章を書くのが得意ではないです。
名前に「文」の字があるせいか、よく誤解されるのですが。
日記をつける習慣もありませんし、いわゆるソーシャルネットワークの類もロムるの専門です。

幼いころから本を読むのは大好きでして、小学生のころは児童向けの江戸川乱歩だとか、エラリークイーンのミステリーだとか、あのころはやっていた赤川次郎とか新井素子なんかを読みふけってました。
それと同時に、父や兄の影響で東海林さだおや椎名誠のエッセイを読み始めて、「世の中にはおもしろい文を書く人がいるのだなあ」とゲラゲラ笑いながら思ったものです。
そのころから、友達への手紙や作文を書くときに、そんなエッセイの達人たちの文体をまねてひとり悦に入ったりしてました。「どや、おもろいやろ」って。ええ。気持ち悪い子供でしたとも。

しかしいつからか、模倣の域を出ない自分の文章とプロの人たちの名文とのギャップに気付いてしまい、文章で自分を表現することが少なくなってしまいました。

しかし、時は流れインターネットの時代がやってまいりまして。
独立して店もオープンすることだし、こんなわたくしでもブログなんてものを書いてみようかと思ったわけです。

そんな中で、わたくしが文章を書くときに師と仰ぐ女性が2人います。

一人目は脚本家の向田邦子さん。

「寺内貫太郎一家」や「阿修羅のごとく」など、名ドラマをたくさん生みだした向田さん。
わたくしはどちらかというと、彼女の書くエッセイにとても惹かれていまして。
古き良き日本の家族の風景や風俗を丁寧に、ユーモアたっぷりに描いた文章が大好きでした。
またその日本語がとても美しくて。
最初に読んだのは高校の頃だったでしょうか。
あれからなんどもなんども読み返しています。


もうひとりは消しゴム版画家のナンシー関さん。

テレビ番組や芸能人に対する洞察がすばらしく冴えていました。
よく辛口・毒舌といわれていましたが、小気味よく、適切で、けっして悪意の感じられないきれいな文を書く人でした。
(もちろん版画も秀逸でした)
いまだに彼女を超えるテレビ評をする人にめぐり会ったことはありません。

お二人ともすでに故人なのが本当に残念です。
約10年前にナンシーさんが急死したときは、連載していた雑誌に追悼記事を見つけて、書店で人目もはばからず慟哭したのを覚えています。


そんな偉大なお二人の名前を出しながらこの程度の文章かよ、とお叱りを受けそうですが。
これからも細々と書いてゆきますんでよろしくお付き合いくださいませ。




Posted by ガリンペイロ at 00:32│Comments(0)
 
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