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Posted by TI-DA at

2019年03月23日

ガリンペイロのネトフリ地獄(インフェルノ)

なろう なろう 明日なろう!
明日はひのきの木になろう!



これは井上靖の「あすなろ物語」の一節ですが、藤子不二雄A先生の「まんが道」の最終回のコマで覚えてる方も多いかと思います。
そして先週からわたくしの頭の中を執拗にループし続けている曲の一節でもあります。
電気グルーヴの名盤「A(エース)」に収録されている「あすなろサンシャイン」。

ピエール瀧の逮捕の後、電気グルーヴのすべての楽曲が音楽のサブスクリプションサービス(Apple MusicやSpotifyなど)から姿を消してしまいました。いわゆる「コンプライアンスに配慮うんぬん」てやつです。
あーくだらない。音楽になんの罪があるというのか。なんなら瀧は曲作ってないから!
「古今東西の数万曲を網羅」していると思ってたサブスクだけど、なんかあったらレコード会社の意向で一晩でなかったことにされる、つまり聴く方としては何も所有してないに等しかったという。
何という管理社会!ジョージオーウェルの1984か!(読んでないけど)

そういえばどこかの芸人が「薬物やって作った作品はドーピングだからダメ」て言ってたけど、勝敗や記録に関わるスポーツと、個人の体験として作用する芸術を同じ土俵で考えるのって浅すぎやしませんかと。自身が酒飲みながら収録したりすることを問われたら「酒は合法ですから!」てよ。つまんねー。
ワタシはドラッグやって作った作品だろうがシラフで作ってようが、心を動かしてくれるモノならなんでも受け入れます!電グル万歳!その前に瀧曲作ってないから!(あんまし歌ってもいない)
この件で得た唯一有益な情報は、「あすなろサンシャインの歌入れにあたって瀧はボイストレーニングを受けていた」
そう思って聴くと感慨もひとしお!聴けないけどね!

さて、そんないいことばかりでもない聴き放題見放題サービスの世界ですが、こちらはいい話題。
映画配信サービス、Netflix制作の映画「ローマ」がアカデミー賞3部門を受賞というニュース!
ネット配信の映画がオスカーを獲るという快挙!

そんなで今回はガリンペイロがオススメするNetflixの作品を紹介したいと思います!

題して「ガリンペイロのネトフリ地獄(インフェルノ)!」
ヒアウイゴー!

まずは先ほども紹介した「ROMAローマ」から!


「ゼログラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督(三大「声に出して言いたいラテン系映画監督」のひとり。残る二人はアレハンドロ・ホドロフスキーとギレルモ・デル・トロ)が自身の体験をもとに作った、70年代のメキシコシティを舞台にした映画です。
主人公の混血の若いお手伝いさんの日常が、時代の荒波に揉まれ変化してゆくさまが丁寧に綴られてゆきます。時代背景の説明がほぼなく、カメラも左右に移動するのみなので非常に地味な印象ですが、当時の街の作り込み具合や演者の抑制のきいた演技のおかげで作品世界にどっぷり入り込めます。
それにしてもあのクライマックスの地味な緊迫感といったら!
オスカーも納得のいい作品でした。
好事家のかたにはクズ男フェルミンのボカシなし棒術のお楽しみもありますよ!


続いて映画好きのお客さんに勧められた一作「ロシアンドール 謎のタイムループ」


ニューヨークに住むSEの女が36歳の誕生パーティの日を何度も繰り返す、「恋はデジャブ」「オールユーニードイズキル」「うる星やつらビューティフルドリーマー」系のお話です。
何度死んでも同じところに戻ってくる、というわりと手垢にまみれた話なんですが、これがまた面白いんです。
主人公はおクスリだいすきのパリピなんですが、タイムループの原因をまずドラッグの作用だと疑って売人のとこクレーム入れに行くとか、自分で精神科医に相談に行って入院しようと救急車に乗るも途中で気が変わって逃げだそうとしたり(で事故って死ぬ)、バカなんだか賢いんだかわからない主人公が魅力的!
また使われてる楽曲いちいちいいんですよ。
死んで戻ってくるたびに流れるのがハリーニルソンの「Gotta get up」!
最初軽いコメディだと思っていたらわりと重いテーマがあったりして、最後までもたつかずに楽しめます。1話30分×8話で気軽に観られますよ。

続いてはホラー。「ホーンティング オブ ヒルハウス」


シャーリージャクソンの古典ホラー小説「山荘奇譚」を大胆にアレンジした幽霊屋敷モノです。一家7人が夏休みを過ごした丘の上の屋敷で起きた怪異と、その数十年後大人に成長した兄弟姉妹を襲う霊現象を交互に描いた作品です。
残酷描写はほとんどないものの、兄弟たちの丁寧な性格描写と控えめな演出がじわじわと恐がらせてくれますよ。
特に三女にまつわる「首折れ女」(名前だけでコワイ)のエピソードには震えましたね。
第6話の30分に渡る超絶長回しのシーンとか、演出も冴えてます!
この作品の末っ子次男が大人になったらジャンキーになって問題ばっか起こしてるのですが、前述の「ロシアンドール」の主人公は自他共に認める「界隈でいちばんのおクスリ好き」だというのに普通に生活してますねー。
20代からコカインやってふつうに活躍してたピエール瀧を思い出しました。容疑者ーー!!
というわけでまた瀧に戻ったところできょうはこのくらいで。

  

Posted by ガリンペイロ at 01:37Comments(0)